Mossphloxです。
昨年ドラフト候補として注目されながら惜しくも指名漏れとなった元・和歌山東高校の落合秀市投手が、独立リーグで奮闘しています。
一時は野球を辞めて就職することを検討したが、周囲の励ましもあり、今しかできない野球を継続することに決めたとのこと。
兵庫県三田市で賃貸で一人暮らしをしながら、生活費のためにアルバイトをしつつ、独立リーグの兵庫ブルーサンダースで練習に励む日々を送っているようです。
独立リーグは選手寮はなく自前で賃貸なり実家なりから通います。給料はシーズン中しか出ず、残りの数ヶ月はアルバイトか貯金切り崩しです。橋本監督の言葉によるとグラウンドで練習ができるのは週に数日。レベルは大学野球や社会人野球の大手よりも落ちます。
大学や社会人からも誘いがありながら独立リーグという厳しい環境を選んだのは、制度上、独立リーグなら1年でドラフトの対象になるからです。(大学は4年、社会人は3年経たないと指名対象になりません)
落合秀市投手は高校時代に報道された、野球への淡白さが指名漏れの要因です。
確かに各種インタビューからは、何が何でも野球だけをやるというスタンスではなかったことが伺えます。
しかしそれはあくまでスタンス。それで野球に淡白だと捉えるのは早計です。「高校でやるつもりはなかった」と言いつつ実際には高校で野球部に入り、卒業後は最も保険が効かない独立リーグという進路を選んでいます。発言や口調から淡白そうに見えても、本当は野球が好きなんだと思います。
独立リーグの入団会見の映像を観ると、「BS(ブルーサンダース)ってなんすか?」のように口調が軽っぽく聞こえるのは確かです。
体育会系らしからぬ肩の力が抜けまくった喋り方のせいで、情熱に欠けると誤解されてしまっているのは気の毒です。
表情を含めてよくよく落合投手の喋りを聞けば、決して性格が軽いわけでもチャラチャラしているわけでもなく、ただただシャイで口下手なのだというのがわかります。
一般的な体育会系の人のように肩をいからせて「ハイッ! 自分の持ち味はッ、攻めのピッチングですッ! チームに貢献できるようにッ! 頑張りますッ! 応援よろしくお願いしますッ!」とハキハキ喋ることができないだけです。
NPBのスカウトには落合投手のハキハキしない喋り方のような表層的な部分ではなく、内に秘められた野球へのこだわりや、実力面を見てあげて欲しいと思います。
今年は新型コロナの影響で十分に練習できていない模様。本人も言っているように、今年の指名は可能性が高いとはいえません。
しかし高校3年時にドラフト上位候補とさえいわれた実力者です。本人も少しでも早くドラフトの被指名権を得たい一心で独立リーグに進みました。
人間性も、悪い方に誤解されやすいタイプではあるものの実際にはシャイでおっとりした性格であることが伝わってきます。
落合秀市投手のNPBへの道が開かれることを願ってやみません。
最近のインタビュー記事はこちら。
独立リーグ、兵庫ブルーサンダースの入団会見の映像はこちら。
独立リーグでのインタビュー動画はこちら。
以上です。