Mossphloxです。
私のおすすめのプロ野球の映像ランキングを発表します。
今回は投手部門。
<投手部門>
1.能見篤史(阪神)
1位は能見篤史投手。
阪神タイガースを長年支えるベテラン左腕です。
間違いなく日本で最もフォームの美しい左ピッチャーといえるでしょう。
力任せでもなく、ギクシャクもしておらず、身体の外側いっぱいに腕を伸ばして投げる姿はいつまでも見ていたくなります。
2004年に自由獲得枠で入団。
最初の4シーズンは物足りない成績が続きますが、2009年に開花して以降の外れ年の少ない安定した活躍は素晴らしいものでした。
2011年〜2017年の7シーズン連続120投球回以上&20先発以上は、なかなかできるものではありません。
余談になりますが、能見投手や元西武の和田選手のように、社会人入団で長く活躍する選手がいます。ですので私は、巷にあふれる、「大卒・社会人選手の指名は場当たり的、高卒選手の育成こそ全て」という言説には全く納得できません。大卒・社会人で何シーズンも連続して活躍する選手は大勢おり、高卒でほぼ一度も出場することなく引退する選手もまた大勢います。高卒選手の指名がチームを中長期的に強くするとは一概に言えず、むしろどちらかといえば大卒・社会人選手の方が戦力になる率は高いように思います。
さて能見投手の話に戻ります。
彼はピッチングもさることながら、野球選手には珍しい、非常に清潔感のあるエリート的な風貌も魅力です。
野球選手でこの感じの雰囲気の人は本当に珍しいです。プロ野球選手はだいたいが高校までの坊主の反動で慣れない染髪と細眉に手を染め、いや毛を染め、無精髭を生やして見苦しくなっています。能見投手はそのようなむさ苦しさとは無縁です。
投球フォームの美しさも歴代1位ですが、見た目の清潔感も元広島バリントンと並んで歴代ピッチャーの中で1位でしょう。
非常に魅力的なピッチャーです。
今年は現在防御率5点台と苦しんでいますが、14投球回で13被安打、13奪三振ですのでそこまで打たれているわけではありません。
今後も活躍することは可能だと思います。
参考映像:https://youtu.be/4p-UDbqTrlY
2.藤浪晋太郎(阪神)
以前の記事でも取り上げた選手です。
イップスから復活しつつある、時代の中心になるはずだったピッチャーです。
197cmという長身で、映像を観るとリーチの長さ等、他の投手とはかなり違います。その力感はかなりのものです。
能見投手の投球が美しさを感じさせるのに対し、藤浪投手のピッチングは力感、迫力に溢れています。
2012年に、大谷翔平選手と並ぶ評価を受けてドラフト1位で阪神に入団。
2013〜2016年の4年連続20先発以上はお見事です。しかも高卒入団で初年度から一軍に定着するのは並大抵ではありません。
特に2015年の投球回199、被安打162、奪三振221という成績は尋常ではありません。
また能見投手と同じく、優等生的な性格とルックスも魅力です。
大阪桐蔭は藤浪、中日根尾のような、野球以外を捨てていない優等生型の選手が出て来るのが面白いなと思います。
また余談になりますが、日本はスポーツをすればそれ以外を捨てていいという風潮があまりに強すぎます。全国の優良な私立大学が、本来なら偏差値が10以上足りない生徒を、学力を無視して入学させ、偏差値が10以上違う他の学生達と同じ看板を与えているのは、あまりにもいびつです。
本来ならば藤浪や根尾のような、野球以外を捨てない人材が陽の目を見る世の中にしなければなりません。
本題に戻ります。
今年は現在7試合に先発して1勝5敗。
しかし決して1勝5敗するような投球内容ではありません。特に2試合目は良い内容でした。
打線が援護すれば何勝かはできます。
本来、持っている能力は12球団でトップレベルのピッチャーです。イップスやメンタル不調で発揮できなくなっていますが、能力自体はあります。
彼のような優れた才能を持った選手が活躍できないのは非常に残念なことです。
今シーズンはここ数年の中では最も好調ですので、ぜひ復活の足がかりをつかんで欲しいものです。
心から応援しています。
参考映像:https://youtu.be/TRpctKEr6KQ
3.河原純一(元巨人、西武、中日、四国アイランドリーグ)
史上最も美しい左ピッチャーが能見投手なら、最も美しい右ピッチャーはこの河原純一投手ではないでしょうか。
身体の柔軟性を感じさせる滑らかな美しいフォーム。
フワッと浮き上がるボール。
口を真一文字に結んだ引き締まった表情。
歴代で最も美しい右ピッチャーの一人だと思います。
映像を観るとすぐにわかりますが、ボールのキレが尋常ではありません。
ムチのような軌道で、時にバッターの手前で浮き上がってミットに収まっていきます。
私は野球経験者ではありませんが、これは打てないだろうなと感じます。
細身の身体から切れ味鋭い球を投げて、体重差が10kg以上ありそうな小笠原やラミレスといった強打者を手玉にとって抑えていく様子は、まさに快刀乱麻です。
ケガで在籍年数に比して実働シーズンが少なかった選手でもあります。やはりこの河原、元ヤクルト伊藤、元オリックス大久保といった細身の体格からとんでもないキレのボールを繰り出す投手達は、文字通り身を削って投げているのでしょう。
性格面では、引退後のインタビューで披露された、「サラリーマンになりたかった」「(周囲の)俺は野球選手なんだぞと空威張りしている感じが本当に嫌だった」等の発言に見られる、独特のポリシーが魅力。
こういう台詞は、馴れ合うことをきらう人でなければ言えません。そして、馴れ合うことをきらう人は信頼できる人間だというのが私の持論です。それもあって私は、河原投手は人間としても信頼できる人物だと思います。
また野球選手によくある「僕には野球しかない」などという台詞は発することなく、あれだけ現役にこだわりながらも引退後はしっかりと気持ちを切り替えてサラリーマン稼業に全力投球していたのも好感が持てました。
四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツでユニフォームを脱いだ後、球団のスポンサー企業の社員として勤務し、現在はマンダリンパイレーツの監督として再び現場に立っています。
今後も指導者として、また社会人としての活躍を期待します。
参考映像:https://youtu.be/2g-GhNhyxUI