Mossphloxです。
オリックスバファローズの西村監督が辞任しました。
私が思うに西村オリックスの問題点は下記の4点です。
① ランナーが出ても盗塁失敗、ランエンドヒット失敗、送りバント失敗ですぐに消える
② ベンチに打撃型の選手がいない
③ ランナーが出ることが少ない
④ 試合を作れる先発投手がほとんどいない
①は采配の問題です。監督交替で改善されるかもしれません。
②は監督が打撃よりも脚の速さを重視して1軍の布陣を組んでいるというのもありますが、2軍を見渡しても打撃型選手は少ないのも事実です。監督交替による変化は限定的でしょう。
③④は采配ではなく戦力不足によるものです。監督を替えても改善されないでしょう。
西村采配の一番の問題点はとにかく動き過ぎで走塁死が多いことです。
中嶋監督代行にはそこを教訓として、盗塁企図とヒットエンドラン、それに送りバントを減らし、ランナーをためる采配をお願いしたいところです。
ただし監督の采配よりも戦力の方が物を言います。
オリックスは全ての分野で戦力が足りません。
オリックス球団は育成重視への転換を唱え、昨年オフのドラフトで素材型の高校生ばかり指名しましたが、やめるべきです。
ドラフト1、2位は大学・社会人ナンバーワンクラスの即戦力投手にするべきです。現に今年はプロのローテーションが組めていません。防御率6点台以降の選手や中継ぎ投手を無理矢理先発させています。やせ我慢せずに大学・社会人の即戦力投手の獲得を目指すべきです。
でないと今年のように先発能力が無いピッチャーに無理矢理先発させることになり、週の半分以上が捨て試合になります。一軍レベルの先発が山岡、山本、田嶋だけで、あとは本来ローテーションに入れてはいけない選手ですので、おのずと勝率は4割を切ります。
一方、続けるべきなのは、FA選手とアメリカ帰り選手を獲得しないことです。
FA選手とアメリカ帰り選手は殆どが外れです。年俸は全盛期以上、成績は良くて全盛期の0.6掛け。あるいは殆ど試合出場せずに終わります。おまけに成績が悪くても容易にスタメンから外せないため、非常にオーダーが組みにくくなります。
2005年オフに清原と中村紀洋、2014年オフに中島と小谷野を補強し、いずれも前シーズンより大幅に勝率が下がりました。
昨年末にFA市場に参戦しなかったのは英断といえます。
戦力はドラフトで即戦力を指名することと、新外国人の獲得によって補強すべきです。
思うにオリックスは2007年に外国人のコリンズ氏が監督になった時が、球団の体質を変えるチャンスでした。
中継ぎローテーション制で故障者が減り、金子や大引のような、元ブルーウェーブレギュラーでも元近鉄レギュラーでもない選手がチームの中心になりました。
ところが選手達から総スカンで、辞任せざるを得なくなりました。
どうもオリックスというチームは、コリンズ氏や伊原氏や岡田氏のような外部招聘の大ナタを振るう監督が来るとへそを曲げて総スカンになり、大石氏や森脇氏のような内部昇格の優しい監督が来ると闘志を失って無気力になる傾向が見受けられます。
そしてオリックスの人事の問題点は、内部昇格ばかりになっていることです。
2012年に岡田監督が解任されて森脇氏が監督代行になった後、報道では山田久志氏を監督に招聘するという話でした。ところが蓋を開けてみると森脇氏の内部昇格でした。
2015年オフも同様で、福良監督「代行」はヘッドコーチに戻して監督は別で招聘するという報道でした。この時も結局福良氏が内部昇格で監督になりました。
シーズン途中での解任で面目を失った監督が多過ぎて、外部から人材が入らなくなっているのではないでしょうか。
これでは外部招聘でチームの体質を変えることができません。
同様にコーチも内部採用ばかりになっています。
投手と野手の成績が良かったシーズンを踏まえると、投手コーチは西本氏、打撃コーチは長内氏が一番良かったのでしょう。いずれも外部招聘のコーチでした。
現職の兼ね合いがあるので復帰は難しいでしょうが、オファーは掛けても良いのではないでしょうか。
いろいろと厳しい意見を書きましたが、2008年、2012年、2015年はシーズン途中の監督交替によって一時的とはいえチームの勝率は上がりました。(いずれも翌年はまた弱くなりましたが)
今回も一時的とはいえ交替直後に3連勝しました。その後すぐに連敗して元の木阿弥になりましたが。
中嶋監督代行がオリックスを再び交替直後のような上昇気流に導くことを期待します。