皆様、こんにちは。
チームネットラボのU5swです。
今回は前回紹介したJRの割引サービスに関する続きです。
前回の記事はこちらからどうぞ!
③ 乗継割引
行き先によっては、1本の列車ではたどり着けない場所が当然存在します。その中では、在来線特急同士を乗り継いだり、新幹線と在来線同士を乗り継いだりすることもありますよね。今回はその「乗継」に関してどのような割引を受けることができるのか?これから詳しく説明していきます。
まず、乗継の対象となる券のはJRの「特急券」となります。(「乗車券」ではございませんので注意)
1.新幹線と在来線特急の乗継
乗継割引が効く代表例として、「新幹線と在来線特急の乗継」が挙げられます。特急券に関してはそれぞれ別の列車となるため、「新幹線用の特急券」と「在来線用の特急券」の2つが必要となります。この2つの特急券を同時に購入すると、「在来線の特急券の料金」が半額になります。これが乗継割引となります。以下にいくつか例を示しましょう。
例1.広島から金沢まで「新幹線のぞみ号」と「特急サンダーバード号」を使う場面
乗継駅を新大阪駅とし、両列車とも「普通車自由席」を使用するとします。
まず、「新幹線のぞみ号」と「特急サンダーバード号」のそれぞれの自由席特急料金を示すと、
- 新幹線のぞみ号(広島〜新大阪間):4170円
- 特急サンダーバード号(新大阪〜金沢間):2420円
となっています。両者乗継しない場合これだけの料金がかかってしまいますが、乗継を行う設定で購入した場合、
- 新幹線のぞみ号(広島〜新大阪間):4170円(そのまま)
- 特急サンダーバード号(新大阪〜金沢間):1210円(半額!)
となり、1210円分得をすることとなります。これはとてつもなく大きいですね。
例2.山口から福井まで「特急スーパーおき号」と「新幹線のぞみ号」と「特急サンダーバード号」を使う場面
今度は、間に新幹線を挟む形で2つの在来船特急を利用する時にどのような乗継割引がされるのかを見て行きましょう。
ここで、「特急スーパーおき号」と「新幹線のぞみ号」の乗継駅を新山口駅、「新幹線のぞみ号」と「特急サンダーバード号」の乗継駅を新大阪駅とします。また、3列車とも「普通車自由席」を使用するとします。また、3列車の自由席特急料金は以下の通りです。
- 特急スーパーおき号(山口〜新山口間):760円
- 新幹線のぞみ号(新山口〜新大阪間):4620円
- 特急サンダーバード号(新大阪〜福井間):2200円
ここで1つ問題を出しましょう。次の3つの選択肢のうち、どれが正しい乗継割引の適用方法となるでしょうか?
- 特急スーパーおき号の特急料金のみ半額になる
- 特急サンダーバード号の特急料金のみ半額になる
- 特急スーパーおき号、特急サンダーバード号両者の特急料金が半額になる
答えは以下の通りになります。
これを見ると、特急スーパーおき号の特急料金はそのままで、特急サンダーバード号の特急料金が半額になっていることがわかります。よって、答えは2となります。
このように、間に新幹線を利用する形で在来線特急を2度使用する場合は、
「2つの在来線特急の特急料金のうち、高い方が半額になり、低い方はそのままの料金になる」
というルールで割引が適用されることとなります。何か特定の特急のみ割引が効くというルールではありませんのでご注意を。
乗継割引に関する注意
このように、新幹線と在来線特急の乗継割引が適用されていますが、どこでも割引が効くかと言われるとそうとは限らないので注意しましょう。
ここで、どういう条件で乗継割引が効くのか、効かないのかについてまとめてみました。
- 新幹線と在来線特急の乗継割引が効く指定駅が存在すること
- 新横浜駅〜新下関駅間の東海道・山陽新幹線の各駅(東京、品川、小倉、博多の4駅は対象外!!!、九州新幹線は全線対象外!!!)
- 新青森駅(東北・北海道新幹線)
- 長岡駅・新潟駅(上越新幹線)
- 長野駅・上越妙高駅・金沢駅(北陸新幹線)
- 新函館北斗駅(北海道新幹線)
- 大阪駅(新大阪駅で新幹線を乗り継ぐ場合に限る)
- 坂出駅・高松駅(岡山駅で新幹線を乗り継ぐ場合に限る)
このように挙げて行くと、結構限られていますね。特に注意すべきなのが、東京や品川、九州では一切効かないということです。これは正式な決まりなので、割引されなくても文句は言わないように。
また、指定駅を通る在来線特急にも、乗継割引が効かない特急があり、次の2つが挙げられます。
- サフィール踊り子号(東京〜伊豆急下田間)
- WEST EXPRESS 銀河号(京都・大阪〜出雲市間、大阪〜下関間)
両者とももうすぐ誕生する特急であり、リゾート特急や夜行特急というイベント感多めの車両のため、対象外とされたのでしょう。こちらに関しても利用する際は注意してください。
2.サンライズ瀬戸号と四国特急の乗継
ここまで、新幹線と在来線特急の乗継について述べてきましたが、今度は在来線特急同士で乗継割引が効くパターンを紹介します。
基本的に在来線特急同士の乗継に割引は適用されない(一部では特急料金を通しで計算するところもある)が、この車両が関わる乗継には特別に乗継割引が適用される。
それが、「サンライズ瀬戸」と「四国特急」の乗継である。これは、坂出駅か高松駅で列車を乗り継ぐ場合に、四国特急の特急料金を割引にする(サンライズの料金は割引されないので注意)。
3. 座席に関する注意
ここまで、どの乗継方法ならば割引が適用されるかについて述べてきましたが、座席の種類に関しても制限があります。
新幹線や在来線特急を使用する際、普通車自由席や普通車指定席は適用対象となっています。グリーン車指定席関しては、グリーン料金は割引対象外ですが、指定席の料金にグリーン料金を加えた値段で販売されているので、指定席の料金単体が半額になります。一方が指定席でもう一方が自由席でも割引は適用されます。
ただし、次の場合は乗継割引対象外なので注意してください。
- グリーン個室
- 寝台個室(1人の場合を除く)
- その他JRが指定した個室
旅行される際、複数人で旅行される方も多いと思われます。その中で割引を効かせて旅行したい場合は、「座席の種類」についても注意を払うようにしてください。
4. 乗継割引は他の割引と併用可能?
乗継割引について述べてきましたが、最後に、乗継割引は他の割引と併用して使うことができるのかについて述べていきます。
part1で紹介した「往復割引」および「学生割引」と併用することはできるのか?
答えは「できます。」
それぞれの割引の条件を満たした上で併用することに問題はありません。
最後に
乗車券および特急券の割引に関しては以上となります。
他にも株主優待券や金券ショップの乗車券など種類は様々ですが、是非割引の条件や使い方を工夫しつつ、よりスマートに、快適に旅行を楽しんでください!
今回は以上となります。ありがとうございました。