東急東横線、目黒線並走区間について解説!(1:面白ポイント、東横線を走る車両)(2021.3.12更新)

この記事は約22分で読めます。

皆様、こんにちは。

チームネットラボのU5swです。

今回は、私が鉄道の撮影でお気に入りの場所である東急東横線、目黒線の並走区間について解説していきます!

スポンサーリンク

東急東横線、目黒線の概要を簡単に説明

東急東横線

東急東横線は東京の渋谷と神奈川の横浜を結ぶ路線です。

元々は横浜より先の桜木町までを結ぶ路線でしたが、JR根岸線と横浜市営地下鉄ブルーラインが並行して走っていること、2004年に横浜〜元町・中華街間を結ぶ横浜高速鉄道みなとみらい21線の開業と共に相互直通運転を行うことになったため、渋谷〜横浜間のみの路線となりました。

その後、2013年に東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始。同時に西武池袋線東武東上線との相互直通運転を開始し、埼玉県西部から東京の副都心(池袋、新宿、渋谷)を経て、神奈川県中心部を結ぶ広大なネットワークが形成されました。

その一方で、中目黒から北千住を結ぶ東京メトロ日比谷線との相互直通運転を取りやめました(ただし日比谷線の車両が鷺沼工場で検査を行う際、東急線内を回送運転することがある)。

東急東横線と相互直通運転を実施する路線の概略図

通勤通学から観光、お出かけまで幅広く利用されるため、1日中通して利用客の多い路線となっています。

東急目黒線

東急目黒線は東京の目黒から神奈川の日吉を結ぶ路線です。

元々は目黒から田園調布、多摩川を経て蒲田までを結ぶ東急目蒲線として運行されていましたが、2000年に東京メトロ南北線埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線ならびに都営三田線と直通運転を行うにあたり、多摩川で路線を分断し、同時に東横線と並走させる形で武蔵小杉まで延長させたことで目黒線が誕生しました(なお、多摩川〜蒲田は多摩川線として独立して運行している)。その後2008年に日吉まで延伸し現在に至ります。

東急目黒線と相互直通運転を行う路線の概略図

山手線との乗換駅目黒はもちろん、六本木や永田町を通る南北線、大手町や神保町を通る三田線に乗り入れているため、通勤通学、お出かけなど幅広い利用が多い路線です。

両路線の面白いポイント

外側を東横線、内側を目黒線が走行する複々線

東横線と目黒線は田園調布〜日吉間で並走する方向別複々線となっています。外側を東横線、内側を目黒線が走行します。ただし、武蔵小杉〜元住吉間に元住吉検車区があり、東横線と目黒線の車両が両者所属しているため、東横線の入出庫列車が目黒線の線路を走行します。

その区間の何が面白いのか?ポイントをまとめてみました。

  • 東横線、目黒線共に乗り入れ路線が多く多彩な車両が観れる
  • 東横線、目黒線共に本数が多く飽きない
  • 東横線、目黒線共に1~3編成ほどしかないレア車両が存在する

東横線、目黒線共に乗り入れ路線が多く多彩な車両が観れる

先述した通り、東横線と目黒線はたくさんの路線と相互直通運転を行っており、その分多くの種類の車両を見ることができます。改めてそれぞれが乗り入れる路線を整理すると、

東横線

  • 横浜高速鉄道みなとみらい21線(横浜から元町・中華街まで乗り入れ)
  • 東京メトロ副都心線(渋谷から和光市まで乗り入れ)
  • 西武池袋(有楽町)線(副都心線小竹向原から飯能(一部秩父線西武秩父、狭山線西武球場前)まで乗り入れ)
  • 東武東上線(副都心線和光市から森林公園(一部小川町)まで乗り入れ)

目黒線

  • 東京メトロ南北線(目黒から赤羽岩淵まで乗り入れ)
  • 埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線(赤羽岩淵から浦和美園まで乗り入れ)
  • 都営三田線(目黒から西高島平まで乗り入れ)

自社線内も含めると、鉄道会社単位で見れば7社、路線単位で見れば9路線が乗り入れます。

東横線、目黒線を走る車両に関しては、この後詳しく紹介します。

多摩川駅での西武車と都営車のすれ違い
武蔵小杉駅での横浜高速車、埼玉高速車、メトロ車の並び

東横線、目黒線共に本数が多く飽きない

東横線、目黒線は日中時間帯でも高頻度運転を行うほど本数の多い路線です。日中時間帯の本数(2021年現在)は以下の通り。

  • 東横線:22本(特急(Fライナー)4本、急行4本、各停10本)
  • 目黒線:12本(急行4本、各停8本)

これだけの本数が上下線で走るため、絶えず列車が発着するのでとても忙しい区間となります。これがラッシュ時間帯になると更に多くの列車が発着するので、更に忙しくなります。

東横線、目黒線共に1~3編成ほどしかないレア車両が存在する

東横線、目黒線を走る列車の中には、製造年や仕様、ラッピング車等で1〜3編成しか見れない列車も多く存在しています。乗り入れを行っていることもあり出会う確率がとても低く、見れたらラッキーな車両がほとんどです。この詳細も次で紹介していきます。

活躍する車両を紹介

ここで、東横線および目黒線を走行する車両の紹介を行います。この記事では、2021年現在東横線を走る車両のみ紹介します(目黒線の車両は以下の記事で紹介!)

なお、東横線で見られる確率が高い車両は☆1へ、低い車両は☆5になります。

東急東横線を走行する車両

東急5000,5050系、5050系4000番台

急行の運用にも就く5050系8両編成
  • デビュー年:2004年(5050系)、2009年(5000系)、2011年(5050系4000番台)
  • 1編成あたりの両数:8両(5000系、5050系)、10両(5050系4000番台)
  • 編成数(2021年現在):8両編成29本(内5000系4本、5050系25本)、10両編成11本
  • 営業区間:
    • 5000系,5050系→東急東横線みなとみらい線副都心線西武池袋線(練馬〜飯能間)、西武有楽町線、西武狭山線(メットライフドームイベント時にごく稀に入線)東武東上線(和光市〜志木間)
    • 5050系4000番台→東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線(ダイヤ乱れ等の代走のみ)西武池袋線(練馬〜飯能間、ただしダイヤ乱れで直通運転が中止になった際は西武池袋〜練馬間でも運行する場合アリ)、西武狭山線(メットライフドームイベント時のみ)東武東上線(和光市〜小川町間のみ)
  • レア度:5000系→☆3、5050系→☆1、5050系4000番台→☆2
  • 今後の展望:相鉄直通を見据えた改造工事を施行?相鉄対応しなくても新横浜に乗り入れすることがある?

今や東急の顔として活躍し続けている「東急5000系シリーズ」の車両が東横線の主力として活躍し続けています。2004年に5050系が導入された時は「世界初のフルカラーLED表示器」を搭載した車両として注目を集めました。

その後既存車の置き換えを進め、2013年の副都心線直通を見据えて、当初田園都市線で使用する予定だった5000系の4編成を東横線に転属させ、また東横線の10両編成の運行が始まるのを受けて、10両編成バージョンの5050系4000番台が登場しました。

Fライナーを中心に運用に就く5050系4000番台10両編成

5050系は8両編成がほとんどなので、東横線、副都心線では当たり前のように見ることができます。8両編成は急行各停で、10両編成は特急通特を中心に一部急行でも運用されます。

5050系の激レア列車

5050系5176F

5176Fは2013年に登場した8両編成の車両ですが、そのうちのサハ5576は車両側面の雨どいがなくスッキリとした側面である「sastina」の試験車両となっています。この技術を試験導入したことが、のちに誕生する東急2020系、3020系、6020系と言った「sastina」の車体で造られた新型車両へ活かされました。1両だけ独特の車体で走る編成はこの5176Fしかありません。

5050系5176F
5050系5177F,5178F
5050系5177F。構図は上の5176Fと変わらないが、中身はとても違う。

2016年に5177Fが、2020年に5178Fがそれぞれデビューしました。5177Fは元住吉の衝突事故(詳細はY500系の記事で後述)によって廃車を余儀なくされた車両の代替として、5178Fも衝突事故の代替車両および、後述する5173Fに中間車2両を増車し4111Fとなったことから、8両編成の車両不足を補う目的で製造されました。

この2編成の特徴は、「東急5000系グループ」では独特のVVVFインバータ音を奏でる車両となっています。内装も2020系に準じたものとなっており、従来とは雰囲気の異なる車両となっています。2編成しかないため出会える確率は少ないです。

5000系5121F「SDGsトレイン」
5000系5121F

2020年9月に登場したこのカラフルなラッピング車両は、この5121Fの他にも田園都市線の2020系、世田谷線の300系、また阪急電車の1000系にもこのラッピングが採用されています。SDGsの詳細に関してはこちらの記事をご覧ください。

SDGs:「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟国が2030年までに地球規模の17の社会課題の解決を達成することを目標に掲げている。

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001564.000005179.html

5000系5122F「青ガエル」復刻塗装

2021年現在、5000系5122Fは、2017年に東横線開業90周年を記念し、旧5000系「青ガエル」車両の復刻塗装車両として運行されています。こちらも1編成しかないレア列車となっています。

5000系5122F。緑一色の車体が際立つ。
渋谷駅に動態保存されていた旧5000系青ガエル。現在は撤去済み。
5050系4000番台4110F「Shibuya Hikarie号」

2013年に登場した4110Fは、渋谷の複合施設「Shibuya Hikarie」の開業1周年を記念して登場した車両です。他の車両では見られない独特のカラーリングは、「幸せになる黄色い列車」とも言われているんだとか。

もちろんこの車両も1編成しかないレア列車です。また、10両編成のため、8両編成よりも運用範囲が広く、なかなか出会えません。

5050系4000番台4110F「Shibuya Hikarie号」
5050系4000番台4111F
5050系4000番台4111F

こちらは今年登場した7年ぶりの新たな10両編成4111F。実はこの車両、元々8両編成だった5173Fに新たに新造した2両の中間車を挟んで10両編成にした異色の車両です。

製造年数が異なることから、外装では赤帯の太さが異なったり、内装では新造車のみ2020系に合わせた仕様となっているため、従来車と新造車との差を感じやすい編成となっています。もちろんこの編成も1編成しかないレア車両です。

2019年に新造された4711号車。4611号車と共に増結用の中間車としてデビューした。
4111Fの5号車(右,従来車)と6号車(左,新造車)。赤帯の太さが微妙に異なるのがわかる。
従来車(奥)と新造車(手前)。座席のカラーが異なる。
新造車の床は東急の__20系シリーズをベースとした木目調となっている。

東京メトロ7000系

各停の7000系8両編成。
  • デビュー年:1974年
  • 1編成あたりの両数:8両、10両
  • 編成数(2021年3月現在):8両編成15本、10両編成4本(運用離脱進行中)
  • 営業区間:
    • 8両編成→東急東横線みなとみらい線副都心線西武池袋線(練馬〜飯能間)、西武有楽町線東武東上線(和光市〜志木間)
    • 10両編成→東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線西武池袋線(練馬〜飯能間、ただしダイヤ乱れで直通運転が中止になった際は西武池袋〜練馬間を走ることもある)、西武有楽町線、西武狭山線(メットライフドームのイベント時のみ)東武東上線(和光市〜小川町間)
  • レア度:8両→☆2、10両→☆5(消滅間近)
  • 今後の展望:2022年までに全車両が17000系により完全に置き換えられる予定、2021年2月より置き換えがスタート

営団時代から40年以上経った今も活躍を続けている大ベテランの車両です。有楽町線開業時から活躍している車両で、その後は西武池袋線、東武東上線に乗り入れるようになりました。しかし、副都心線開業に伴い、ワンマン運転やホームドアに対応するための改造工事を行うと共に、後継車両の10000系導入で一部編成が廃車orインドネシア譲渡されました。また、ほとんどの編成が東横線、みなとみらい線直通を見据えて8両編成化を行い、2013年の相互直通運転開始により8両編成が急行各停で、10両編成が特急通特急行で運用されるようになりました。

8両編成は運用範囲が限られているため、東横線では高い確率で出会うことができます。対して10両編成は車両数の少なさ、運用範囲の広さ、10000系との共通運用から中々見ることができません。

10両編成の7000系。8carsのステッカーがない。

そんな7000系ですが、2021年2月21日に後継車両となる17000系がデビューしたため、世代交代による引退へのカウントダウンが始まりました。10両編成から置き換えが始まっているため、記録は後悔のない内にお早めに。

東京メトロ10000系

特急の運用に就く10000系
  • デビュー年:2006年
  • 1編成あたりの両数:10両(初期車は8両化可能)
  • 編成数(2021年現在):10両編成36本
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線西武池袋線(練馬〜飯能間、ただしダイヤ乱れ時の直通運転中止時に西武池袋〜練馬間を走行することがある)、西武有楽町線、西武狭山線(メットライフドームイベント開催時のみ)東武東上線(和光市〜小川町間)
  • レア度:☆2
  • 今後の展望:全車両のLED表示器がフルカラーに置き換え予定、相鉄直通対応は今のところ進展なし

副都心線の開業に向けて導入された車両で、編成数も多く広い範囲で運用されています。10両編成のみで東横線では特急通特急行でよく見ることができます。

また、初期車の一部は8両編成化することが可能で、副都心線との直通運転前は習熟訓練も兼ねて先行運転されており、その際は8両編成として特急から各停まで幅広く運用され、今は亡き地上時代の渋谷駅にも乗り入れました。また、開業後に8両編成が足らなくなった時は、10000系が8両編成化されて運用に就くこともあったそうです(現在は極端な車両不足がない限り実現しない)。

東京メトロ17000系(2021.2.21営業運行開始!、2.24東横線乗り入れ開始!)

  • デビュー:2021年2月
  • 1編成あたりの両数:8両、10両
  • 編成数(最終予定):8両編成15本、10両編成6本
  • 営業区間:
    • 8両編成→東急東横線、みなとみらい線、副都心線、西武池袋線(練馬〜飯能間)、西武有楽町線、東武東上線(和光市〜志木間)、
    • 10両編成→東急東横線、みなとみらい線、副都心線、有楽町線、西武池袋線(練馬〜飯能間、ただしダイヤ乱れで直通運転が中止になった際は西武池袋〜練馬間を走ることもある)、西武有楽町線、西武狭山線(メットライフドームのイベント時のみ)、東武東上線(和光市〜小川町間)
  • レア度(2021年2月現在)☆10
  • 今後の予定:10両編成→8両編成の順に東京メトロ7000系を置き換える

大ベテランの7000系を置き換えるために導入される副都心線、有楽町線用の新型車両です。2021年2月21日に有楽町線でデビューし、2月24日には東武東上線、東急東横線、みなとみらい線への直通運転も開始されました。

2月では17101Fが営業運転に就いており、17102F、17103Fが試運転を行い、17104Fが甲種輸送により新木場検車区に搬入されました。今後は続々と営業運行に入り、7000系とバトンタッチを行う模様です。3月には17102Fも営業運転に就いています。

17000系甲種輸送動画はこちら!

横浜高速鉄道Y500系

青い車体が特徴のY500系。
  • デビュー年:2004年
  • 1編成あたりの両数:8両
  • 編成数(2021年現在):8両編成6本
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線西武池袋線(練馬〜飯能間)、西武有楽町線東武東上線(和光市〜志木間のみ)
  • レア度:☆3
  • 今後の展望:新横浜線に乗り入れる可能性がある?相鉄直通は考えられない

東急5000系シリーズと共通設計で製造され、機器類や性能も5000系初期車とほぼ同じな車両です。ただしドアチャイムや座席の色が異なります。

近年では種別表示のみ方向幕をフルカラーLEDに交換しています(東京メトロの種別LOM更新を受けて)。

8両編成6本と少数派ですが、運用範囲が限られているためそこまでレア度は高くありません。急行各停を中心に運用されています(副都心線直通運転前は特急通特でも運用)。5000系,5050系8両編成と共通運用を組んでいます。

Y500系の激レア車両

Y512F「ベイスターズトレイン」(2020年ver.は終了)

みなとみらい線の日本大通りは横浜DeNAベイスターズの本拠地である横浜スタジアムの最寄駅です。そのため、Y500系の1編成をベイスターズ仕様にし、選手やマスコットキャラクターを側面に貼ってベイスターズをアピールしていました。2021年ver.のベイスターズトレインは、3月現在未だ発表されていませんが、Y500系を使用したラッピング

横浜DeNAベイスターズのヘッドマークを掲げたY511F
Y517F

Y500系はY511F〜Y516Fの6編成が製造されましたが、その内Y516Fは元住吉で東急5050系5155Fと衝突事故を起こしてしまいました。両者共に損傷が激しかったため、事故廃車となってしまいました。その代替車両として、東急5050系5156Fを横浜高速鉄道にリースし、Y517Fとしてデビューしました。

元5050系であることから種別表示が元からフルカラーLEDで、行先表示器は5050系と同様白色です(従来の行先表示はオレンジ色)。側面の表示器も種別と行先が一体化している表示器のため、Y500系の中では異色の存在となっています。

Y517F。行先表示が白色であることがわかる。

西武6000系

急行運用に就く6000系
  • デビュー年:1992年
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2021年現在):10両編成25本(内2編成は直通非対応のため西武新宿線、西武拝島線で運用)
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線西武池袋線(池袋〜飯能間)、西武有楽町線、西武狭山線
  • レア度:☆3
  • 今後の展望:相鉄直通には関わらない予定。

当初は有楽町線への乗り入れ対応車両としてデビューした車両です。ステンレス車が0番台(全17編成)、アルミ車が50番台(全8編成)と区分されています。その後副都心線の開業によりワンマン運転やホームドアに対応するための改造工事を行いました。改造と共に前面部が白く塗られ、種別行先表示器がフルカラーLEDになったのが特徴です(未更新車はそのまま)。そして2013年には東横線、みなとみらい線にも乗り入れるようになりました。

アルミ車の50番台。

有楽町線にも入線したり、西武線内のみの運用にも就くため、東横線では頻繁に見ることはできませんが、編成数が多いので主に特急や通特を中心に見ることができます。また、間合い運用として、西武線内に入らず和光市まで行く運用も存在します。

西武6000系の特徴といえば、音鉄にはたまらないGTO素子のVVVFインバータ音を奏でる車両でしたが、製造から20年以上経っていることと、加速の性能を上げるために直通対応車は全て静かなSiC素子のVVVFインバータ音に換装されてしまいました(6157Fに限り、西武40000系列と同様のPMSMを採用)。

ただし、西武新宿線で走っている直通非対応の2編成は未だGTOのため、聴くことができます。

西武40000系(0番台)

S-TRAINの運用に就く40000系
  • デビュー年:2017年
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2021年現在):10両編成6本(内2編成は直通対応だが西武新宿線で運用)
  • 営業区間:平日→有楽町線西武池袋線(池袋〜飯能間)、西武有楽町線、西武狭山線、土休日→東急東横線みなとみらい線副都心線(渋谷〜小竹向原間)西武池袋線、西武有楽町線、西武狭山線、西武秩父線
  • レア度:土休日のS-TRAIN専属運用のためカウントせず
  • 今後の展望:相鉄直通には関わらない予定。

西武線から平日は有楽町線へ、土休日は副都心線、東横線、みなとみらい線へ直通する座席指定列車、「S-TRAIN」の専属車両として活躍しています。また、西武新宿線・拝島線系統の座席指定列車、「拝島ライナー」としても運行しています。東横線では土休日にしか見れませんが、決まった時間に運用に入るため必ずその雄姿を見ることができます。

一方ロングシート状態での運用は基本的に西武線内のみでの運用か、有楽町線直通のS-TRAINの間合い運転でしか見ることがないため、ダイヤ乱れ時か代走運転でしか出会わないでしょう。☆10相当はあると考えられますね。

P.S.(12/4) 11/29に、西武40000系の40102FがFライナー運用に入りました!2019年8月1日以来の、ロングシート状態での副都心線、東横線、みなとみらい線の運用でした!その時の動画はこちらから!

西武40000系の解説はこちらの記事でも行っています。↓

西武40000系(50番台)

西武池袋線の快速急行の運用に就く40000系50番台
  • デビュー年:2020年
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2021年月現在):10両編成4本
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線西武池袋線(池袋〜飯能間)、西武有楽町線、西武狭山線
  • レア度:☆5
  • 今後の展望:相鉄直通には関わらない予定。

上記の0番台とは異なり、デュアルシートではなく一般のロングシートのみの車両です。0番台との見分け方は前面および側面のステッカーでも判別でき、0番台は水色に「LONG/CROSS」のステッカー、50番台は黄色に「LONG」のステッカーが貼られています。また、一般車両のため、トイレや電源コンセントはついていませんが、10号車のパートナーゾーンは採用されています。そのため、50番台が運用に入る際は、駅到着時に「10号車は座席の少ない車両です」という案内をされています。

西武40000系列の10号車先頭付近にあるパートナーゾーン。車椅子やベビーカーで移動する方へのスペースの確保が目的とされて設定された。また、座席がないためラッシュ時の収容力UPにも役立っている。

40000系50番台は西武9000系を置き換えているため、2020年10月時点はあまり直通運用には入らず、西武池袋線内での運用が中心でしたが、最近は直通運用に入ることが多くなり、特急や通特を中心に運用されます。2021年現在では4編成が出揃い、直通運用がほぼ日常化しましたが、西武車の直通運用は6000系がほとんどを占めているため、出会えばラッキーな車両と言えるでしょう。

東横線での走行シーンはこちらから↓

東武9000系

特急運用に就く9000系
  • デビュー年:1981年(直通対応車は1987年)
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2021年現在):10両編成8本(内1本は直通非対応のため東武東上線内のみ運転、内1本は前面扉が壊れた状態のためこちらも東武東上線内のみの運転)
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線東武東上線
  • レア度:☆4
  • 今後の展望:製造から30年経つも置き換えの情報はなし。相鉄直通はなし。

東急東横線内を走る列車において唯一の非インバータ制御の車両です。チョッパ制御の変調音と爆音モーターを響かせて走る姿はとても貴重です。

元々有楽町線乗り入れ車両としてデビューしましたが、副都心線の開業に向けてワンマン化とホームドアに対応する改造工事を受け、同時に内装を東武50000系列風に改造、種別行先表示器をフルカラーLEDに、前照灯をHIDランプにするなど様変わりしました。なお、モーターはそのままです。

また、先行試作車の9101Fに関しては、当初は有楽町線に乗り入れていましたが、量産車と異なる部分が多く、ワンマン運転やホームドアに対応できないことから、改造工事は行われず、現在は東武東上線内のみの運行に留まっています。

更に2021年現在、乗り入れ対応車両の9104Fは、前面扉が変形した状態で運行を続けているため、乗り入れの運用に就けません。こちらも東上線内のみの運用に留まっています。

東武車は元々東横線の運用に入る数が少ないため、昼間の特急などで活躍する姿は少ないです。有楽町線の運用や、東武東上線内のみの運用にも入るので、出会えば運が良いと言えるでしょう。また後述の9050系や50070型も入るため、1日中来ないこともあり得る車両です。

東武9050系

特急の運用に就く9050系
  • デビュー年:1994年
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2021年現在):10両編成2本
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線東武東上線
  • レア度:☆5
  • 今後の展望:置き換えの情報はなし。相鉄直通はなし。

東武9000系のVVVFインバータバージョンの車両です。副都心線の池袋〜小竹向原間の前身である有楽町新線の開業に合わせて、1994年に導入されました。

こちらも副都心線開業を受けて、9000系とほぼ同様の改造工事が行われました。また、現在では西武6000系の直通車両全てがGTO素子のインバータではなくなったため、東武9050系は唯一のGTO素子のインバータの車両となっています。

2編成しかいなく、有楽町線や東武東上線内のみの運転も存在するため、東横線では中々出会えない車両となっています。

東武50070系(50070型)

特急運用に就く50070系
  • デビュー年:2007年
  • 1編成あたりの両数:10両
  • 編成数(2020年現在):10両編成7本
  • 営業区間:東急東横線みなとみらい線副都心線有楽町線東武東上線
  • レア度:☆4
  • 今後の展望:車内の案内表示器のLCD化を進めている。相鉄直通はなし。

副都心線開業に伴い誕生した東武50000系シリーズの1つです。東急5000系シリーズと同時期に製造されましたが、最終増備編成を除いてLEDの車内案内表示器が採用されていました。しかし近年、サービス向上を目的にLCDの表示器に交換されている車両が増えています。

9000系、9050系同様、東武車の運用が少なく、東横線で見られる確率はそこまで高くありません。

【番外編】東京メトロ13000系

  • デビュー年:2017年
  • 1編成あたりの両数:7両
  • 編成数(2020年現在):7両編成44本
  • 営業区間:日比谷線、東武スカイツリーライン(北千住〜東武動物公園間)、東武日光線(東武動物公園〜南栗橋間)
  • 今後の展望:18m3ドア車を完全置き換えしたため、東横線直通復活ある?

番外編としてこの車両も載せておきます。日比谷線は元々東横線と相互直通運転を行っていましたが、2013年の副都心線との直通運転開始に伴い、日比谷線との乗り入れを取り止めました。そのため、日比谷線の車両が東横線内で営業運転を行うことはありません。

しかし、以下の場合は東横線内を走行することがあります。

13000系は全般検査を行う際、東急田園都市線の鷺沼にある鷺沼工場で行われます。鷺沼工場へ回送する際、日比谷線と東横線の接続駅である中目黒から渡り線を通って東横線に入ります。その後一旦元住吉の検車区まで向かった後、折り返して目黒線の線路を通り、大井町線との接続駅大岡山まで向かいます。大岡山の引き上げ線に入って折り返して大井町線に入線、二子玉川で田園都市線に転線して鷺沼まで向かいます。

13000系は東横線乗り入れ終了後に導入された車両のため、東横線の営業運転に就いたことはありませんが、鷺沼工場まで回送するために東急のATCを搭載しています。4ドア20mの車体のため、ホームドアにも対応でき、東横線での営業運転を再開することは可能ですが、乗り入れ路線の過多や遅延拡大防止のため、実現はほぼないでしょう。

長くなってしまったので続きは次の記事で…

記事が長くなってしまったので、続きは次の記事で紹介いたします。

ご覧いただきましてありがとうございました!

続編はこちらから!

タイトルとURLをコピーしました